●●●目次●●●
1.ご挨拶
2.最大50kW! 反射型DoE
3.直接レーザ干渉パターニング DLIPとは
4.DLIPデモ環境のお知らせ
5.ホームページリニューアルのお知らせ
大変にご無沙汰しております。皆様お元気でお過ごしでしょうか?
当社は4月に第10期目を迎えました。これもひとえに、日頃よりご支援いただいております皆様のおかげと、弊社従業員一同、心より感謝申し上げます。
これからも初心を忘れず、より一層の努力を重ねてまいりますので、今後とも変わらぬご愛顧を賜りますようよろしくお願い申し上げます。
第10期最初のメールマガジンは、新製品情報も入れた充実した内容に仕上げたと思っています。
最後までお付き合いいただければ幸いです。
今回は独国Midel Photonics社の反射型DoEのご紹介をします。
一般的なDoEは透過型のDoEでリソグラフィで凹凸をつけます。
Midel社の反射型DoEは、ミラーコートされた合成石英をレーザで表面加工することによりDoEを形成します。
リソグラフィではないため、マスクレスで製作することができ非常に短納期でのご提案が可能です。
製品は、ビームシェーパー(ビームの強度分布を変える)、ビームスプリッタ(多点を生成)、焦点深度拡張の3種類があり、それぞれDUV~NIR、フェムト秒~CW 50kWまで対応しています。
特殊な設計により、マルチモードでも高効率(最大95%)でビームシェーピングすることが可能です。
特に注目なのはこの製品の損傷閾値(LIDT)です。
LIDTの第三者検査サービスを提供するLIDARISにて同社の反射型DoEのLIDTテストを実施したところ、1umのレーザで30MW/cm2のLIDTという驚異的な数字をマークしています。
これはΦ0.5mmの50kWレーザと同等のパワー密度です。
反射型ですので、光路上にある折り返しミラーを本製品に置き換えていただくだけでビームシェーピングと折り返しミラーの1台2役で活躍します。
ご興味のある方は是非お問い合わせください。
イギリスの物理学者であるヤングは、18世紀初めに、2重スリットを抜けた光がスクリーン上で明暗の縞模様をつけることを確認し、これにより光が波の性質をもつことを証明しました。
光には粒子としての性質だけでなく、波としての性質もあり、波の山と山が重なると強め合い、山と谷が重なると打ち消しあうという性質があります。
DLIPとは、この波の性質を利用した新しい加工方法です。
DLIPモジュールを抜けた光は複数に分岐され、加工点で重なり合うことで干渉パターンを形成します。
このパターンは、DLIPに入射するレーザの波長、DLIPモジュールでの分岐ビーム数、集光レンズを抜けた後のそれぞれのビームが成す角度で決定します。
当然ですが、加工点で生成される干渉パターンはスポット径よりも小さく、かつ周期的な構造であるため、微細周期構造が形成されます。
比較的大きなスポットで加工を行うことができるため、高速な加工が実現できます。
濡れ性制御、摩擦制御、加飾、マッティング、細胞制御など幅広いアプリケーションがあり、様々な分野で注目を集めている技術です。
ついに弊社にDLIPのデモ機が入荷しました。
写真に写っているのはDLIPモジュールとガルバノスキャナです。
写真には写っていませんが、この後ろにピコ秒レーザがあります。(整理されておらず申し訳ありません。。。)
①超低価格ピコ秒レーザ発振器
低価格ですが使えるレーザです。
最大80W, 15ps, 2mJ(バーストモード)
②DLIPモジュール
上述の通りです。
③超高速ガルバノスキャナ
ポリゴンディレイが異常に短いスキャナです。
ラスタースキャンのような折り返しの多いスキャニングをする場合に非常に有効なガルバノスキャナです。
(1) 高速微細周期構造レーザ加工の基礎実験
(2) ピコ秒レーザ+高速ガルバノスキャナによるレーザ加工
導入後弊社にてステンレス、アルミへのDLIP加工実験を実施しました。
写真はマッティング(黒色化)をトライしたものです。
加工後に親水になっていましたが、現在は撥水機能が発現してきています。
今後も色々な表面機能化を目指して頑張ってみます。
昨年末ごろからコツコツとホームページのリニューアルを進めておりましたが、ようやくお見せできるレベルになりましたので皆様にアナウンスさせていただきます。
多少は見やすくなったと思いますので、是非これからも覗いていっていただければと思います。
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1月にPhotonics Westに、3月にLaser World of Photonics Chinaに行ってまいりました。
小出しにするつもりはないのですが、面白い製品を見つけてきましたので、またメルマガでご紹介していければと思っています。
今回も最後までご覧いただきありがとうございました。