第三十三回メールマガジン

第三十三回メールマガジン(2025年6月12日発行)

 

●●●目次●●●
1.ご挨拶
2.溶接モニタリング
3.高出力VCSEL/HCSEL
4.Laser World of Photonicsについて

 

 

 

1. ご挨拶

前回ご紹介した50kW用のDoEとDLIPのデモ環境のご案内は、久しぶりに読者の皆様より大きな反響をいただきました。
ありがとうございます。
第33回は、3月に行ってきたLaser World of Photonics Chinaで発掘した溶接モニタリングソリューションと、VCSEL/HCSELについてご紹介させていただきます。
また今月ミュンヘンで開催されますLaser World of Photonicsでの調査依頼アンケートも久しぶりに実施しますので、是非とも最後までお付き合いいただければ幸いです。

 

 

2.  溶接モニタリング

切断や穴あけのような加工では、レーザが照射された箇所は材料が溶融してガスで吹き飛ばされたり、蒸発して集塵機に吸い取られたりしてなくなりますが、溶接という加工はそうはいきません。
溶接の場合、レーザが照射された箇所は2つの材料の境界にそのまま残るため、溶接した材料を使って製造された製品(例えば自動車)は、溶接した箇所がそのまま製品の一部となります。
そのため、溶接の品質をしっかりと管理することは、個人的に切断や穴あけよりも非常に重要だと思います。

 

溶接のインプロセスモニタリングには、例えば、キーホールの深さをリアルタイムで計測するOCTや、高速度カメラでの観察、放射温度計による温度モニタリングなどがあります。

 

当社が取り扱う溶接モニターは、加工ヘッドに同軸に取り付けられ、①1200~1800nmの光量、②350~850nmの光量、③加工に使用しているレーザの反射光量をモニタリングすることで溶接の品質を判断します。
①は溶融池の温度情報に直結したパラメータ、②は金属蒸気量に直結したパラメータ、③は溶接の安定性を確認するためにモニタリングされます。

 

弊社HPにモニタリングの実例も載せていますので、是非ご覧ください。

 

 

 

3.  高出力VCSEL/HCSEL

VCSEL(Vertical Cavity Surface Emitting Laser)およびHCSEL(Horizontal Cavity Surface Emitting Laser)はともに面発光レーザで、広範囲を均等に加熱することを得意とするレーザです。
最近では、レーザ乾燥のようなアプリケーションに大きな期待が持たれています。

 

レーザ乾燥とは?

燃料電池の製造において最も重要な工程の一つが電極の製造です。
この工程では、混練機に入れた粉末材料と液体を混ぜ合わせたペーストを金属箔表面に塗布し、それを乾燥後にロールプレスで厚みを圧縮します。
レーザ乾燥とは、この乾燥のプロセスを言います。
熱風乾燥と比較すると、高速に感想が行えること、均一な触媒層の形成が可能なこと、低い消費電力であること、装置が小型化されることなどのメリットがあります。

 

弊社取扱いのVCSEL/HCSELは最大21kWの非常に高出力なレーザでレーザ乾燥や、その他材料の様々な用途における加熱プロセスにご利用いただけます。

 

 

 

4.  Laser World of Photonicsについて

Laser World of Photonicsは2年に1回ミュンヘンで行われるレーザ業界では最大級の見本市です。
お仕事のご都合、会社の方針などにより、行くことができない方もいらっしゃるかと思いますので、今回も調査代行(もちろん無料)を承ろうと思います。
もしご希望がある方がいらっしゃれば、以下のフォームよりご依頼をお待ちしております。(箇条書きで構いません)

 

 

 

 

編集後記

6月から弊社に新たなメンバーが加わりました。
光関係は初めてという営業マンですが、人柄がよく皆様に愛される存在になってくれると思っています。(現在レーザの知識を叩き込んでいるところです!)
皆様のところを訪問する際に同行することもあろうかと思いますが、その際はよろしくお願いします。
それでは今回も最後までありがとうございました。